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脂質のまとめ

はじめに

脂質はホルモンや細胞膜などの材料であり、人体を構成する重要な役割も担っている。以前は脂質=体脂肪と思われがちでだったが、最近の研究で肥満との関連はむしろ低いことが明らかになった。 少し調べてみただけでも、食事・栄養に関する常識が次々と更新されているのは明白だが、様々な書籍や記述を目の当たりにしても「脂質は避けるべき」という長年続いてきた通念がなかなか頭から離れない。改めてこのような常識に疑問を持ち、情報を取捨選択していくことの重要性を感じた。ということで今回脂質の役割や特徴について簡単にまとめてみた。

脂質が摂取できる食品

脂質が摂取できる食品は主に肉・魚・卵・植物油・乳製品(バター)など。

脂質の消化・吸収

脂質にも種類があるが、食事から摂取する脂質の約90%は中性脂肪である。摂取した中性脂肪は消化されて脂肪酸コレステロールに分解される。脂肪酸は小腸で吸収されてから、水に溶けやすいタンパク質と結合して粒子(カイロミクロン)となって血液に溶け込み、全身を経由する。その間に各組織で分解されて取り込まれ、余剰分は体脂肪として貯蔵される。コレステロールは小腸で吸収されてカイロミクロンとなって血中に送られるまでは一緒だが、全身ではなくまず肝臓へ運ばれる。

脂質の役割

脂質は生体膜の構成成分として体の隅々まで必要とされている。人体はそれぞれの組織や臓器を膜で覆っており、脂肪はその膜と臓器の間に存在して動きを滑らかにしている。他にも筋肉の成長に関わるテストステロンなどの性ホルモンの材料となったり、脂溶性ビタミン(A・D・E)の腸管からの吸収を助けたりするなど、重要な役割を果たしている。脂質が不足するとテストステロン(男性ホルモン)の分泌量が減少したという報告もあり、筋トレにも意外と関わりが深い栄養素だったりする。

じつは脂質が一番太りにくい

人間の太る原因にはインシュリンというホルモンが関係しており、糖質の過剰摂取が原因で起こることが分かっている。※以下参照

しかし、脂質を摂取した時は、血糖値もインスリンの分泌もわずかに上昇するだけに止まる。3大栄養素の中で最もインシュリン分泌を促さないのが脂質であり、さらに脂質は比較的長時間胃に滞留して満腹感も得られやすいため、むしろダイエットに向いている。

少し前まで敬遠され続けてきた脂質だが、一転して摂取することを推奨されるようになっており、「低炭水化物・ヘルシー脂質ダイエット」という食事療法まで確立されている。 

脂質の摂取

これまで脂質は制限したほうが健康的な食事であるとされてきた。しかし、肉・バター・チーズなどに含まれる天然脂肪は、体に悪い(太る・血管を詰まらせる、など)という科学的な根拠は一切ないとされ、逆にその有用性が際立ってきている。コレステロールの摂り過ぎが体に悪いとされてきたのも過去のものになった。コレステロールは70~80%が肝臓で生成され、体内でコントロールされており、食事から摂取されるのはそう多く無いことが分かっている。

これだけ見てみると、食事で脂質を制限するメリットはほとんど無いように思える。しかし、脂質の種類によっては摂取するのを避けたほうが良いものもある。

工場で加工されて精製された種子油(ヒマワリ油・コーン油・キャノーラ油など)や、トランス脂肪酸(マーガリンやスナック菓子、ジャンクフードに用いられる)は避けたほうが良いとされている。

PFCバランスも見直す時期に差し掛かっているのかもしれない。

 <参考書籍>

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