書評:「甘いもの中毒 ~私たちを蝕むマイルド・ドラッグの正体~」甘い物が口にするのが怖くなること請け合い
著者紹介
著者は宗田哲男先生。
医師でマタニティクリニックの院長。近年糖尿病患者の糖質制限による管理で成果をあげていて、それに関する著書も多数出版されてます。
本の概要
甘い物は危険と言わんばかりのタイトルで興味を引いた本。甘い物は依存性のある食べ物である、と述べ、その危険な依存性に注意を呼びかけています。
砂糖による甘味は脳に強く影響して麻薬のような役割を果たし、自分の意志とは関係なく「止められない状態」になって甘い物を食べ過ぎる原因になってしまいます。
いわゆる麻薬(覚醒剤、コカイン、ヘロインなど)を「ハード・ドラッグ」、
嗜好品(タバコ、アルコールなど)を「ソフト・ドラッグ」、
砂糖や白米などを「マイルド・ドラッグ」と分類して、いずれも依存症を引き起こす危険なものとして注意を呼びかけています。
※甘いもの中毒 私たちを蝕む「マイルドドラッグ」の正体 (朝日新書)より一部引用
依存性がある物質を摂り続けると、脳の神経に「依存症の回路」ができる。これが形成されてしまうと「止めたくても止められない状態」になってしまう。砂糖などの甘い物でも同じことが起こるわけです。
糖の摂りすぎは生活習慣病の原因になり、それ以外にも血糖値の変動による倦怠感や眠気など、日常生活に様々な影響を及ぼします。
食事によって健康管理するには砂糖や白米などの「白い糖質」を極力避けることが必要なのです。
本の感想
「白い糖質」の摂りすぎが不健康になることは他の本を読んで多少知識はあったけど、この本ほどその危険性について述べているものはありません。
最初は少し大袈裟だと思ってましたが、周囲を見渡してみるとそうでもない気がしてます。
痩せるためにダイエットしたいけど、甘い物は止められないって言う人、結構多いです。「脂肪をなくしたいけど、その原因は断てない」と矛盾したことを平然と言ってるんですけどね。
そうまでして甘い物が食べたいの?と驚いてしまいますけど、当の本人達はあまり自覚していないようです。「マイルド・ドラッグ」たる所以でしょうか。
この本に書いてあること全てが正解とは言いませんが、自身が普段糖質過多になっていないか改めて見直すことは必要かもしれません。